計測器中堅メーカーのHIOKI(日置電機)(6866)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。業績好調期待で株価が大きく上昇も短期で下落しています。
- PBRは割高感あり
- 業績好調で株価大きく上昇も短期で下落
- 需要もあるが、期待値がどれだけ株価に含まれているか
HIOKIの株価情報と事業内容について
日置電機の株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:6,560円
予想PER:18.7倍
PBR:3.04倍
時価総額:920億円
2022年1月26日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:HIOKI(株)【6866】:Yahoo!ファイナンス
PBRは割高です。
HIOKI(6866)とは
日置電機株式会社(ひおきでんき、英語:HIOKI E.E. Corporation)は、電気計測器の開発、生産、販売を行うメーカーである。創業は1935年6月。
日置電機の製品は自動試験装置、記録装置、電子測定器、現場測定器の4つの製品群に分けられている。
日置電機 -Wikipediaより一部抜粋
電気計測器(電気測定器)の生産・販売を行うメーカーです。
アジアを中心に海外比率が約50%、中期経営計画ではアジア(中国)、アメリカを伸ばす予定としています。
HIOKIの業績推移と株価推移について
日置電機の業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高・経常利益の推移

2019年12月期、2020年12月期と連続減収・減益でやや厳しい推移でしたが、2021年12月期は海外売上拡大で大きく増収・増益となりました。
2022年12月期も引き続き好調見通しとしています。
参考:業績推移 – Hioki
株価の推移
下記はHIOKI5年分の週足株価チャートです。

株価は2021年以降、業績が大きく伸びる期待から過去最高値を更新し大きく上昇。
2021年11月以降で見ると下落しています。
HIOKIの配当情報と株主優待について
日置電機の配当情報と株主優待制度を見ていきます。
配当情報
2022年12月期の予定年間配当:140円
予想年間配当利回り:2.13%
配当金の推移
下記はHIOKIの配当金推移です。
配当権利日は、6月(中間配当)と12月(期末配当)です。

2017年12月期:60円
2018年12月期:80円
2019年12月期:90円
2020年12月期:60円
2021年12月期:165円
2022年12月期:140円(予)
2021年12月期は普通配当135円、上場30周年の記念配当30円に大きく増配。
配当性向は2020年12月期が39.5%、2021年12月期が49.8%、2022年12月期の予想が約40%です。
利益還元方針を確認
日置電機の配当政策は「安定的利益還元のベースを年間20円とし、連結配当性向40%を目途」としています。
参考:配当金|Hioki
株主優待制度について
HIOKIは2017年に株主優待制度(地元ならではの優待品配送)を廃止しています。
廃止理由は「優待品の品質確保、調達の困難」と「公平な利益還元の在り方」です。優待廃止に伴い、配当目安となる連結配当性向を30%から40%に引き上げています。
HIOKIの決算内容と今後について
日置電機の決算内容確認と今後について考えてみます。
決算内容を確認
2022年1月25日に決算発表。
2021年12月期の連結経常利益は59.9億円と発表。
2022年12月期の同利益は63億円見込み、年間配当は普通配当140円予定としています。
今後について
今後は主にアジア、アメリカなどの海外で売上増を狙っています。
海外比率が高まるとその分、為替の影響や地政学リスクなども増えることになります。
投資リスクと需要
研究開発型の企業で技術者が多く、開発投資もおこなっています。成長には当然投資が必要ですが、思ったような成果が出ないケースも当然あります。
電気自動車(EV)、バッテリー、エネルギー、5Gなど今後も需要が見込める分野に係る製品を扱っており、製造業がどれだけ設備投資を行うかが業績を大きく左右します。
業績は好調見通しですが、期待以上とはいかず短期株価が下落しています。