有休義務化が株式市場に及ぼす影響

働き方改革法が成立し労働基準法が改正され、2019年4月1日より、「全ての会社で5日以上有給休暇を消化させること」が義務付けられます。

今回はその有休義務化が株式市場にどのような影響を与えるのかを探っていきます。

有休義務化のポイント

今回の有休義務化のポイントを簡単にまとめると、

1.有給休暇の権利が年10日以上ある全ての会社の全ての従業員が対象

2.1年間で有休消化が5日以下の場合、企業が日にちを決めて有休を消化させる

3.違反した場合、30万円以下の罰金

全ての会社、全ての従業員ですので、中小企業や長期間勤めているパートさんが多い会社は特に影響が大きそうですね。

ここからは厚生労働省が発表している最新の調査結果から有休取得率が高い業界、低い業界を見ていきます。

厚生労働省 平成30年就労条件調査結果

有休取得率が高い業界・低い業界

有休取得率がもっとも高い業界は「電気・ガス・熱供給・水道業」の72.9%、2番目が「複合サービス事業」の64.7%、3番目は「鉱業・採石業・砂利採取業」の62.9%。

もっとも低い業界は「宿泊業・飲食サービス業」の32.5%、2番目が「卸売業・小売業」の35.8%、3番目は「生活関連サービス業・娯楽業」の36.5%、続いて「建設業」の38.5%。ここまでが取得率40%以下の業界となっています。

有休取得率が低い業界は、想像していた通りという感じです。

個別の会社ごとに知りたい場合、開示している会社は四季報などに掲載されています。

どんな影響があるのか

これまでも計画的に有休を消化している企業にはマイナス影響はないですが、取得率が低い企業ではさまざまなマイナス影響が考えられます。

1.有休消化により業務が回らなくなり、質の低下を招く

2.人員確保のため人経費がかさむ

3.違反した際、もし公表されたら企業にダメージ

特に中小企業では、守れない会社はたくさんあると思います。

罰則がありますが、いまだにサービス残業をしている会社はたくさんあります。そんな会社がいきなり有休消化できるとは思えません。

まとめ

過去に違法残業や過労死などで訴訟となった企業の株価が下落することが多々ありました。

労働基準法の改正では労働環境を改善する目的があると思いますが、「罰則があるから有休消化しなさい。ではなく、働きやすい環境作りのため有休を消化してください」という経営者の思いがあれば、それが会社の将来への成長につながるのではないかと思います。

投資も同じで、目先の利益ばかり追うのではなく、長期的な目で見るべきという事ですね。

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