高配当の株式投資にひそむ危険なリスクを考える

株の銘柄を選ぶ基準の一つに「高配当」を考える人はたくさんいると思います。

もちろん、配当自体は悪いものではないですし、もらえるのなら出来るだけ多くの配当金をもらえる方が良いです。しかし、考えてみれば当然ですがリスクが低く配当が高ければ皆が買い株価が上昇して、自然と配当利回りは下がります。

今回はそんな高配当株にひそむリスクについて考えてみます。

高配当という名の甘い蜜

株式投資をするきっかけの一つに「配当金がもらえるから」という理由の方はたくさんいると思います。私自身も「銀行にお金を預けてもほとんど増えないので、株を買ってみようかな」と思ったのが、株をはじめるきっかけの一つでした。

始めた当初は頻繁に売買するつもりはなく、しばらく保有し銀行の利子よりはるかに良い配当金を受け取るつもりでいました。ずっと持つなら株価が上下してもさほど気にならないだろうと考えました。

あるあるな高配当銘柄への投資失敗例

株を長期保有するから「高配当の株を買おう!」と考えました。当時、私は雑誌に載っていた「長期保有おすすめの高配当株」をその会社の事をよく知らない状態で買いました。

すると、その会社が業績悪化に伴い配当を減らし、株価も下落しました。最終的には配当もなくなり、株価は購入時の価格に戻ることはありませんでした。

高配当銘柄全てに当てはまるわけではないですが、株式投資ではこのような事はよくあります。

高配当銘柄の中には無理をして配当を出しているところもあります。そのような企業は将来配当を維持できるかどうかわからないですし、高配当と言う理由でその銘柄を保有している人が多い場合、配当が減れば当然大きく株価が下落しますし、過去に配当を減らしたという事実は将来、投資家に対する印象を悪くし業績が回復しても伸び悩むケースもあります。

具体的な例

ここ数年で実際に起きた高配当銘柄の例をあげます。株価は2019年7月30日終値です。

デクセリアルズ(4980)

旧ソニーケミカルのデクセリアルズ(4980)は 2017年3月の株価が1100円、1株当たりの配当は55円で、配当利回り5%でした。その後、2018年1月には株価が1500円をこえて順調に見えました。

しかし、業績悪化などに伴い、2019年3月期の予想配当を40円に減配し株価が下落。そして、2019年1月31日には業績下方修正を行い、配当を34円にすると発表しさらに株価が下落しました。

現在の株価は702円で配当利回りは4.8%と高利回りですが、1100円で購入した人からすると配当34円は配当利回り3%です。

フィールズ(2767)

フィールズ(2767)は2017年3月の株価が1156円、1株当たりの配当が50円で、配当利回り4.32%でした。

しかし、その後配当が30円になり、2019年には10円になりました。現在の株価は466円で配当利回りは2.1%。1000円近くで購入した人は利回り1%になります。

今回、2銘柄を例にしましたが他にもたくさんあります。有名なところだと日産も同じように当てはまります。

現配当ではなく将来を考える方法

雑誌などでよく見かけるのは現在の株価に対する配当利回りです。当たり前ですが。

例えば、現在の株価が1000円で配当金50円の場合、利回り5%です。配当金が20円に減った場合、実質利回りは2%まで下がります。当然ですが、配当が減るというのは業績が悪化しているので、その影響もあり株価自体も下落します。

年々増配して利回りが上がる例

毎年、増配をしていることで有名な会社に花王(4452)があります。

現在の株価が8300円、予想配当は130円のため配当利回りは1.56%です。決して高配当ではないですが2015年は株価5000円で配当80円でした。

その時点での配当利回りは1.6%。他の年でもその時点での配当利回りは大体2%未満です。

しかし、仮に2015年に5000円で購入していたとすると、初年度は配当利回り1.6%ですが、今年は2.6%まで上がることになります。それ以前に購入している人はもっと配当利回りが良いです。

※株価は2019年7月30日終値

高配当投資の考え方

このように年々増配している企業の銘柄を保有するのは将来の高配当を保有することになるケースも多いです。今現在、高配当な銘柄は減配して利回りが下がる可能性がある銘柄もあります。

今現在で高配当銘柄を保有するのではなく、将来高配当になりそうな銘柄を保有することも一種の高配当投資だと考えています。

最後に

雑誌やブログで高配当銘柄を紹介するのをたくさん見ます。私もしています。

私が保有している株の中に高配当の株も当然あるので高配当投資はもちろん否定しません。しかし「高配当だから」という理由だけで株の銘柄を選ぶのは危険です。私も株を始めたばかりの頃に痛い目にあいました。

「高配当でも買って良い銘柄」の基準は人それぞれになると思いますが、株の基本は「将来成長するだろう」、「この会社を応援したい」というものです。

それに加えて過去に減配をしていない、増配をしている、配当性志向が極端に高くない、有利子負債が多くないなどなど、自分なりの基準を組み合わせて判断することが重要です。

また、現在の配当利回りはそこまで高くないが将来的に増配により、高配当に化ける銘柄を見つける。というのもある意味では「高配当銘柄」への投資であると考えることができます。

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