ネット広告とゲーム事業が主力、メディア事業を育成中のサイバーエージェント(4751)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- 強い割高感、配当利回りは低め
- 材料出尽くし感・反動減から株価下落
- 伸びしろもあるが、リスク要因もある
サイバーエージェントの株価情報と業績推移
サイバーエージェントの株価情報と業績推移を見ていきます。
株価指標
株価:1,262円
予想PER:42.56倍
PBR:4.43倍
予想EPS:29.65円
時価総額:6,385億円
2022年10月27日終値時点のデータ。
最新の株価参考:(株)サイバーエージェント【4751】:Yahoo!ファイナンス
割高感が強いです。
売上高と利益の推移
下記はサイバーエージェントの売上高・営業利益・経常利益・最終利益の推移です。

2021年9月期はゲーム事業の自社IPである「ウマ娘プリティーダービー」が好調、大きく増収・増益となりました。
2022年9月期は反動減により減益に、2023年9月期は更に減益見通しとしています。
株価の推移について
下記はサイバーエージェント5年分の週足株価チャートです。

株価はウマ娘の好調も影響して大きく伸ばしていましたが、2021年6月以降では材料出尽くし感もあり下落。
短期で見ても警戒感から下落場面が目立ちます。
サイバーエージェントの配当推移と株主優待
サイバーエージェントの配当情報と株主優待を見ていきます。
配当情報
2023年9月期の予定年間配当:15円
予想年間配当利回り:1.19%
配当金の推移
下記はサイバーエージェントの配当金推移です。期末(9月)の一括配当を実施しています。

配当は増配傾向です。
配当性向は2022年9月期が29.2%、2023年9月期の予想が約43%です。
株主還元方針の確認
配当方針として「DOE5%以上を目標」としています。これまでのDOEも約5%で推移しています。
株主優待制度について
株主優待制度は実施していません。株主のみなさまにできるかぎりフェアな株主還元策の実施という考えのもと、配当のみとしている様です。
サイバーエージェントの事業・決算内容と今後について
サイバーエージェントの事業・決算内容の確認と今後について考えてみます。
サイバーエージェント(4751)とは
株式会社サイバーエージェント(CyberAgent, Inc.)は、メディア事業、インターネット広告事業、ゲーム事業を主とする日本の会社。
メディア事業として、レンタルブログの「アメーバブログ」やインターネットテレビ&ビデオエンターテインメントサービス「ABEMA」、ライブ動画配信プラットフォーム「OPENREC.tv」など時代の変化に対応したソーシャルメディアサービスを提供している。
2009年5月からゲーム事業に参入し、「グランブルーファンタジー」のCygamesを筆頭に、ゲーム制作子会社が人気コンテンツを提供している。
サイバーエージェント – Wikipediaより抜粋
先行投資と収穫期を繰り返して事業を拡大しており、現在は「広告事業とゲーム事業の利益」を使い、「メディア事業へ投資」を行っています。
決算内容について
2022年10月26日に決算発表。
2022年9月期の連結経常利益は694億円と発表、2023年9月期の同利益は400~500億円見通し、年間配当は15円予定としています。
今後について
ネットを軸に多様なサービスを展開しており、現在は広告事業とゲーム事業の利益を使い、メディア事業へ投資をしています。
業績変動要因
2021年2月にリリースした「ウマ娘 プリティーダービー」が想定以上の大ヒット、2021年9月期の業績が大きく伸びました。
2022年9月期は反動減となり、2023年9月期は更に厳しくなる想定です。
伸びしろ
ゲーム事業は新規タイトル次第では更に伸びる可能性もあり、投資が大きかったメディア事業も損失改善フェーズに入っています。
リスク要因について
新規ゲームやメディア事業で利用者数の伸び悩みが起これば、業績へ悪影響の可能性があります。
スマホ課金サービスのリスク
スマホゲームの課金サービス全体に関して、過去には消費者庁が「コンプガチャ(コンプリートガチャ)」が景品表示法に抵触することを明言しています。
ランダム型アイテム提供方式のガチャに関しては問題視していないものの、市場の健全化や適正利用の推進をしており、スマホゲーム全てに言えますが、現状の課金システムが問題になる可能性もありえます。