伊藤忠系のSI企業、伊藤忠テクノソリューションズ(4739)。今後の株価と配当はどうなるのか、業績推移・株価チャート・配当推移を分析してみました。
- やや割高感あり、業績は好調に推移
- 配当は連続増配中、やや高めの配当性向を目安に設定
- この先の需要も見込めるがリスク要因もある
CTCの株価情報と事業内容について
伊藤忠テクノソリューションズの株価情報と事業内容を見ていきます。
株価指標
株価:2,945円
予想PER:20.62倍
PBR:2.52倍
時価総額:7,068億円
2022年3月22日終値時点のデータです。
最新の株価参考サイト:伊藤忠テクノソリューションズ(株)【4739】:Yahoo!ファイナンス
PBRに割高感があります。
伊藤忠テクノソリューションズ(4739)とは
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(いとうちゅうテクノソリューションズ 、英文名称:ITOCHU Techno-Solutions Corporation)は、コンピュータ、ネットワーク、アプリケーションによるコンサルティングからシステムの開発、運用・保守、管理、アウトソーシングなどのトータル・ソリューションの提供をおこなうシステムインテグレーター(ユーザー系)。
伊藤忠商事グループの主要子会社。通称CTC。
伊藤忠テクノソリューションズ – Wikipediaより抜粋
伊藤忠商事傘下の企業で、コンピュータ・ネットワークシステムの販売・保守、ソフトウェア受託開発などの事業を展開しています。
CTCの業績推移と株価推移について
伊藤忠テクノソリューションズの業績推移と株価推移を見ていきます。
売上高と営業利益・経常利益の推移

売上・利益ともに右肩上がりで好調に推移しています。
2022年3月期も増収・増益予想で過去最高売上・利益を更新する見通しとしています。
参考:財務・業績ハイライト|CTC – 伊藤忠テクノソリューションズ
株価の推移
下記は伊藤忠テクノソリューションズ5年分の週足株価チャートです。

株価は長期で見ると上昇していますが、2020年8月以降で見ると下落推移しています。
業績は好調ですが、材料出尽くし感・警戒感などから短期株価が下落していると見えます。
CTCの配当情報と決算内容について
伊藤忠テクノソリューションズの配当情報と決算内容を見ていきます。
配当情報
2022年3月期の予定年間配当:70円
予想年間配当利回り:2.38%
配当金の推移
下記は伊藤忠テクノソリューションズの配当金推移です。
配当権利日は、9月(中間配当)と3月(期末配当)です。

2017年3月期:40円
2018年3月期:45円
2019年3月期:50円
2020年3月期:58円
2021年3月期:64円
2022年3月期:70円(予)
配当は毎年増配、2022年3月期も増配予定としています。
配当性向は2021年3月期が48.5%、2022年3月期の予想が約49%です。
配当方針の確認
配当方針は「連結配当性向45%程度を目安」としています。
決算内容について
2022年2月1日に決算発表。
2022年3月期3Q累計(4-12月)の連結税引前利益は361億円と発表。
前年同期比56.7%増、通期計画の490億円に対する進捗率は73.7%となりました。
CTCの今後について
伊藤忠テクノソリューションズの今後の株価上昇ポイント、株価下落ポイントについて考えてみます。
今後について
5GやIoT、AI(人工知能)など、今後の需要が大きいIT分野で事業を展開しているため、業績はまだまだ伸びる見通しで、2022年3月期も過去最高売上・利益を更新する予定です。
また、成長分野への投資を行いながらも、配当方針は「配当性向45%程度を目安」にしており株主還元にも積極的です。
リスクについて
多くのシステム開発業務を受託しているため、不採算案件が出る可能性があります。
最新技術を用いたプロジェクトは複雑かつ短納期が求められ、想定外のことが起こる可能性もあり人件費も必要です。
他にも、データセンターを中心としたサービスビジネス基盤の運用をしています。対策しているとはいえ、地震・大規模停電などの非常災害時にどこまで影響があるのか見えにくいです。
また、株主還元に積極的ですが割安感はありません。